ロシアから見える世界
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 みなさん、こんにちは。5月7日、モスクワではプーチン大統領の5期目の就任式が行われました。2000年に初めてロシアの大統領に就任したプーチン氏の今回の任期は30年まで。一時首相を務めていた4年間も含めれば、ソ連以降で最長の指導者だったスターリンに匹敵します。

  • ロシア大統領選、プーチン氏勝利宣言 統治30年でスターリンに匹敵

 プーチン氏は00年に初めて大統領選に立候補する前のインタビューで、「1人の指導者が16年も続けば、どんな国民でもうんざりする」と語っていました。これは、ドイツで長期政権を敷いたコール元首相が退任後にスキャンダルに見舞われたことについてのコメントです。

 その倍近い期間、指導者として君臨しようとしているプーチン氏は今、かつての自身の言葉をどう思い返しているのでしょうか。

 7日には、就任演説を行いました。今後の組閣などの人事も注目点です。さらに9日には、モスクワの赤の広場で、毎年恒例の対ナチスドイツ戦勝記念の軍事パレードが行われます。なにか興味深いことが起きれば、次回以降のニュースレターで取り上げることにします。

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家父長制国家をアピール

 ところでプーチン氏はすでに、5期目に臨む基本的な姿勢を示しています。3月の大統領選後に行った国民向けのビデオ演説で、プーチン氏は次のように語ったのです。

 「今回の選挙は、今のロシア…

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